第二種衛生管理者の勉強方法|合格するための試験対策を手順で

第二種衛生管理者の勉強方法を、合格基準から逆算した5ステップの手順で紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が安全衛生技術試験協会・厚生労働省などの公的機関の公開情報を調べて独自に執筆しています。試験の日程・受験料・法令は改正・変更されることがあるため、最新の情報は安全衛生技術試験協会のサイトなどで確認してください。

会社から衛生管理者を頼まれたものの、『何から勉強すればいいの?』と手が止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、第二種衛生管理者の勉強方法は5ステップで進めるのが分かりやすいです。合格基準を知り、テキストを1周し、過去問を解き、弱い科目を埋め、最後に本番の形で解きます。

この記事を読むと、どの科目で何点を取れば受かるのかと、5ステップの進め方、直前1週間の過ごし方が分かります。

目次

第二種衛生管理者に合格するには、どこで点を取る?

先に結論

合格には「3科目それぞれ10問中4問以上」と「合計30問中18問以上」の両方が要ります。だから勉強方法の土台は、得意科目を伸ばすことより、1科目も落とさないことなんです。

『とにかく全部覚えればいいんでしょ?』と思うかもしれませんね。

ただ、点の取り方を先に知っておくと、勉強の力の入れ方がぐっと決めやすくなります。

第二種衛生管理者の試験は、次の3科目から出ます。

科目出題数配点
関係法令(有害業務に係るものを除く)10問100点
労働衛生(有害業務に係るものを除く)10問100点
労働生理10問100点
合計30問300点

試験時間は13時30分から16時30分までの3時間です。マークシートの五肢択一式で、正答は1問につき1つです。

合格基準は「科目ごと」と「合計」の2段構え

合格基準は、科目ごとの得点が40%以上で、かつ合計が60%以上です。

第二種は各科目100点満点なので、1科目10問中4問以上、合計30問中18問以上が目安になります。

ここが大事なところです。合計で18問以上取れていても、どれか1科目が3問以下だと不合格になってしまいます。

例えばこんな場面です。

関係法令労働衛生労働生理合計結果
7問7問4問18問合格ライン
9問7問3問19問労働生理が4問未満で不合格
6問6問6問18問合格ライン
8問5問4問17問合計が18問未満で不合格

2行目の例は、合計では19問と基準を越えているのに落ちてしまいます。

『法令が得意だから、生理は捨てよう』という作戦が通じない試験なんですね。

合格基準の科目ごと4問以上と合計18問以上から逆算し、3科目とも落とさない点の取り方を示した図解

「落とさない科目づくり」から始める

この記事では、合格基準から逆算した勉強方法を「落とさない科目づくり」と呼んでおきます。

考え方はシンプルです。まず3科目とも4問を確実に取れる状態を作り、そのうえで合計18問に届くまで上乗せしていきます。

段階目標やること
土台3科目とも10問中4問各科目のよく出るテーマを押さえる
上乗せ合計18問得意な科目で正解を増やす
余裕合計18問より上本番で迷う問題が出ても大丈夫な状態にする

本番では、見たことのない問題も出ます。余裕の段階まで持っていけると、気持ちの面でもかなり楽になりますよ。

試験全体の仕組みは、第二種衛生管理者とは?で紹介しています。

第二種衛生管理者の勉強方法を5ステップの手順で

5ステップを順番に進める

勉強は「合格基準を知る」「テキスト1周」「過去問」「弱い科目を埋める」「本番の形で解く」の順に進めます。行ったり来たりしながらでも、この順番を意識してみてください。

『テキストを全部覚えてから、問題に進むものだよね』と思っていませんか。

実は、テキストを完璧にしてから過去問に進むと、時間が足りなくなりやすいんです。1周目はざっと読んで、早めに問題に触れるほうが進めやすいです。

ステップやること終わりの目安
1. 合格基準を知る3科目の出題数と、4問・18問のラインを確かめる自分の目標を言える
2. テキストを1周分からない所に印をつけて最後まで読む3科目の全体像がつかめた
3. 過去問を解く公表試験問題や問題集を1回分ずつ解く科目ごとの正解数が分かる
4. 弱い科目を埋める4問に届かない科目のテーマを解き直す3科目とも4問を越えた
5. 本番の形で解く3時間を計って30問を通して解く合計18問を安定して越える
第二種衛生管理者の勉強を、合格基準を知るから本番の形で解くまでの5ステップで進める流れを示した図解

ステップ1:合格基準を知って目標を決める

最初の1日は、問題を解くより、試験の形を知ることに使ってみてください。

3科目×10問で、科目ごとに4問、合計で18問。この数字を手帳やスマホのメモに書いておくだけでも、勉強の迷いが減ります。

ステップ2:テキストを止まらずに1周する

1周目は、細かいところで止まらないことが大事です。分からない言葉には印をつけて、とにかく最後まで読み切ってしまいましょう。

例えば労働生理の章で体の仕組みの言葉が続いても、そのまま次の章に進んで大丈夫です。過去問を解いたあとに戻ると、すっと分かることがよくあります。

テキストの見分け方は、テキストの選び方で紹介しています。

ステップ3:過去問を1回分ずつ解く

安全衛生技術試験協会は、免許試験の公表試験問題を年に2回ホームページに載せています。手軽に始められる試験対策です。

ただ、公表試験問題には解説が付いていません。正答は選択肢の前の「○」で分かるので、なぜそれが正しいかはテキストや解説付きの問題集で確かめる形になります。

過去問1回分の進め方
  1. 時間を計って、30問を解く
  2. 答え合わせをして、科目ごとの正解数を書き出す
  3. 間違えた問題は、テキストの該当ページに戻って読み直す
  4. 正解したけれど自信がなかった問題にも印をつける
  5. 次の日に、印をつけた問題だけ解き直す

過去問を何回分・何周解くかの考え方は、過去問の使い方でくわしく紹介しています。

ステップ4:4問に届かない科目を埋める

過去問を何回分か解くと、科目ごとの正解数に差が出てきます。ここでは、4問に届かない科目から先に手を打ちます。

得意な科目をさらに伸ばしたくなる気持ちは分かります。ただ、1科目でも4問を切ると不合格なので、まずは弱い科目を4問の土台に乗せてしまいましょう。

ステップ5:本番と同じ3時間で解く

最後は、本番と同じ3時間を計って、30問を通して解いてみてください。時間配分の感覚がつかめます。

3時間で30問なので、時間にはわりと余裕があります。見直しの時間をどれくらい取れるかも、ここで試しておくと安心ですよ。

1週間の回し方の例

5ステップを毎日の勉強にどう落とし込むか、イメージしにくいですよね。過去問の段階に入った時の、1週間の回し方の例を表にしてみました。

曜日やること(例)
月・火関係法令の過去問を解き、間違えた所をテキストで確かめる
水・木労働衛生の過去問を解き、計算問題は電卓で解き直す
金労働生理の過去問を解き、言葉の意味をノートに短く書く
土1週間で印をつけた問題だけを解き直す
日休み、または30問を時間を計って通しで解く

仕事が忙しい曜日は、問題数を減らしても大丈夫です。止めずに続けることのほうが、結果につながりやすいんです。

勉強時間の組み立て方は、勉強時間とスケジュールで試験日から逆算する方法を紹介しています。

よくある失敗

過去問の答えの番号だけを覚えてしまうケースがあります。本番では言い回しや選択肢の並びが変わることもあるので、「なぜその答えか」を自分の言葉で言えるかを確かめておきましょう。

科目ごとの試験対策と優先順位

優先順位は「関係法令」「労働衛生」「労働生理」の順で手をつける

総務や人事の仕事と重なる関係法令は、点を固めやすい科目です。まずここで土台を作り、労働衛生、労働生理の順に4問の線を越えていくと進めやすいです。

『3科目とも同じくらい時間をかけるべき?』と迷う方もいますよね。

ここでは、科目ごとに出やすいテーマと勉強の仕方を紹介します。どのテーマも、試験で問われる内容として名前を挙げるだけにとどめています。

科目主な出題テーマ(例)勉強の仕方
関係法令衛生管理体制・衛生委員会・産業医・定期健康診断・年次有給休暇数字と決まりを表にして覚える
労働衛生必要換気量・WBGT・受動喫煙防止・照明・腰痛予防対策指針計算問題は電卓で手を動かして慣れる
労働生理消化器系・血液・呼吸・体温調節・代謝・疲労言葉の意味をつかみ、図で確かめる

関係法令:数字と決まりをセットで覚える

関係法令は、衛生管理体制や衛生委員会、衛生管理者の業務、産業医などが出ます。労働基準法から年次有給休暇の付与日数が問われることもあります。

例えば衛生管理者の選任なら、「常時50人以上の事業場で選任」「事由が出てから14日以内」のような決まりがあります。こうした数字と決まりは、セットで問われやすいんです。

職場で選任を頼まれた方なら、自分の会社に当てはめて読むと覚えやすいはずです。

常時使用する労働者数衛生管理者の人数
50人以上200人以下1人
200人超500人以下2人
500人超1,000人以下3人
1,000人超2,000人以下4人
2,000人超3,000人以下5人
3,000人超6人

こうした数字の多いテーマは、自分で表を書いてみるのがいちばんの覚え方なんです。

労働衛生:計算問題に慣れておく

労働衛生では、必要換気量やWBGT、受動喫煙防止のガイドライン、照明などの視環境、腰痛予防対策指針などがテーマになります。

必要換気量のように計算する問題もあります。四則計算など決められた機能だけの電卓は使えるので、ふだんから同じような電卓で手を動かしておきましょう。

関数電卓やメモ機能付きの電卓、スマホの電卓は使えません。勉強の時から本番で使う電卓に慣れておくと安心です。

労働生理:言葉の意味をつかむ

労働生理は、消化器系や血液、呼吸、体温調節、感覚器、代謝、疲労などがテーマです。

『体のことは苦手で…』という声をよく聞きます。事務の仕事ではふだん使わない言葉が多いので、そう感じるのは自然なことです。

ここでは、言葉を丸暗記するより「何をする仕組みか」を一言でつかむのがコツです。テキストの図を見ながら、自分で短く言い直してみてください。

総務や人事の仕事の知識はどこまで使える?

ふだん健康診断の取りまとめをしている方は、『仕事でやっているから、法令は大丈夫』と思うかもしれませんね。

実は、仕事で慣れている手続きでも、試験では決まりの言葉で正確に問われます。例えば「何人以上なら」「何日以内に」のような数字の部分は、思い込みで覚えていると迷いやすいんです。

一方で、仕事の場面がイメージできるのは大きな強みです。テキストを読む時に「うちの会社ならこの場面だな」と結びつけると、ぐっと覚えやすくなりますよ。

科目ごとの要点をもっとくわしく知りたい方は、科目別の要点でまとめています。

科目別の試験対策で確かめたいこと
  • 関係法令は、選任の人数や期限などの数字を表にまとめた
  • 労働衛生は、計算問題を電卓で解いてみた
  • 労働生理は、各テーマを一言で説明できる
  • 3科目とも、過去問で10問中4問以上を取れた回がある

一発合格を狙う時の直前1週間の過ごし方

直前は「新しい教材」より「本番の形」

第二種衛生管理者の一発合格を狙うなら、最後の1週間は新しいことに手を広げないのがおすすめです。本番と同じ形で解く練習と、弱い科目の見直しに時間を使いましょう。

『あと1週間、何をすればいいんだろう』とそわそわしますよね。

直前の1週間は、やることを曜日ごとに決めてしまうと落ち着いて過ごせます。

試験までの日数やること(例)
7日前3時間を計って過去問1回分を通して解く
6〜5日前4問に届かなかった科目のテーマを解き直す
4日前もう1回分を通して解き、科目ごとの正解数を比べる
3〜2日前印をつけた問題と、自分で作った数字の表を見直す
前日持ち物と会場までの行き方を確かめ、早めに休む

これはあくまで例です。仕事の都合に合わせて、通しで解く日を休日に動かしてみてください。

当日の解き方のコツ

五肢択一でも、問題によって何を選ぶのかは違います。問題文の最後に印をつけてから選ぶと、読み違いを防げます。

試験開始から1時間は退室できないので、その時間で全体を1回解き終えるくらいのペースだと見直しに時間を回せます。

試験問題は持ち帰れない

試験問題は持ち帰れないので、終わったあとに自己採点はできません。結果は、合格なら「免許試験合格通知書」、それ以外は「免許試験結果通知書」で届きます。

本番と同じ3時間を計りながら、過去問をマークシートで解いている手元の写真

前日と当日の朝に確かめること

直前の数日は、勉強よりも当日に困らない準備のほうが大事になります。

前日と当日の朝のチェック
  • 受験票が手元にあるかを確かめる
  • HBかBの鉛筆かシャープペンシルと消しゴムを用意する
  • 使える電卓かどうかを確かめる
  • 試験会場までの行き方と、かかる時間を確かめる
  • 印をつけた問題を軽く見直して、早めに休む

独学でいくか、講座を使うか

どちらでも5ステップは同じ

独学でも講座でも、勉強の順番は変わりません。違うのは、分からない時に誰に聞けるかと、ペースを誰が作るかです。

ここまで読んで、『自分は独学でいけるのかな』と考えた方もいるはずです。

第二種は独学で受ける人も多い資格です。テキストと過去問で順調に進められる方なら、独学で十分に目指せます。

独学の進め方と向く人は、独学で受かるかを考える記事でまとめています。

一方で、労働生理の言葉がなかなか頭に入らない、一人だと続かない、という方は講座を使うと進み方が変わることもあります。講座の比べ方は講座の選び方で紹介しています。

第二種衛生管理者ドットコム

講座を使って効率よく合格を目指したい方へ

第二種衛生管理者試験は、科目ごとに40%以上・合計60%以上が合格の条件です。法令の数字や人体の仕組みでつまずく人も少なくありません。独学で進めるか、通信講座や講習会で質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。

無料第二種衛生管理者の講座の選び方を見る

試験の日程・受験料は安全衛生技術試験協会の案内で最新情報を確認してください。

勉強方法についてよくある相談

相談は「何度か落ちた」「何から始めるか」が多い

第二種衛生管理者の勉強方法の相談で多いのは、くり返し不合格になった時の立て直しと、会社に言われて始める時の進め方です。代表的なものに答えます。

何回か受けても落ちてしまう。講座もうまくいかなかった

「何回受けても落ちる。オンライン講座も試したが手応えがなかった」という相談です。

落ち込みますよね。ただ、何度か受けている方は、知識はかなり積み上がっているはずです。

まずは、前回の試験のあと、科目ごとに手応えを書き出してみてください。合計は届いていたのに1科目だけ足りなかった、というケースも多いんです。

その場合は、苦手な1科目のテーマを過去問で解き直し、4問の土台を固めることを優先しましょう。教材を変えるより、点の取り方を変えるほうが効くこともあります。

会社から取るよう言われた。何から始めればいい?

「会社で第二種衛生管理者の資格を取るように言われたが、何から手をつければいいか」という相談です。

まずは受験資格と試験日を確かめておきましょう。そのうえで、この記事のステップ1から順に進めれば大丈夫です。

試験は全国のセンターで毎月行われているので、勉強の進み具合を見て受ける日を決められます。試験日の選び方は、試験日の記事で紹介しています。

過去問ばかりで間に合う?見たことのない問題も出る?

「教材をさらっと読んで、あとは過去問ばかり解いているが大丈夫か」「過去問の問題集で見なかった問題が出た」という相談です。

過去問中心の第二種衛生管理者の試験勉強の方法は、進め方としては理にかなっています。ただ、本番では初めて見る問題も出ます。

そこで差がつくのが、テキストに戻って周りの内容まで読んでいるかどうかです。間違えた問題の答えだけでなく、そのページの前後も一緒に読んでおくと、見たことのない問題にも対応しやすくなりますよ。

よくある質問

第二種衛生管理者の勉強法で、最初にやることは何ですか?

試験の形と合格基準を知ることです。3科目×10問で、科目ごとに10問中4問以上、合計30問中18問以上が目安です。そのあとテキストを止まらずに1周しましょう。

第二種衛生管理者の勉強は、どの科目から始めるといいですか?

総務や人事の仕事と重なる関係法令から始めると、点を固めやすいです。ただし1科目でも40%を下回ると不合格なので、最後は3科目とも4問を越える状態にしておきましょう。

過去問はどこで手に入りますか?

安全衛生技術試験協会のホームページに、公表試験問題が年2回載ります。解説は付いていないので、テキストや解説付きの問題集とあわせて使うのがおすすめです。

合格率はどれくらいですか?

令和7年度の第二種の合格率は48.7%、令和6年度は49.8%でした。受けた人のおよそ半分が合格しています。

試験で電卓は使えますか?

四則計算など決められた機能だけの電卓は使えます。関数電卓やメモ機能付きの電卓、スマホの電卓は使えません。

まとめ

この記事の要点
  • 合格には科目ごと10問中4問以上と、合計30問中18問以上の両方が要る
  • 勉強方法の土台は、3科目とも落とさない「落とさない科目づくり」
  • 合格基準を知る、テキスト1周、過去問、弱い科目を埋める、本番の形で解くの5ステップで進める
  • 関係法令から固め、労働衛生の計算問題は電卓で慣れ、労働生理は言葉の意味をつかむ
  • 直前1週間は、3時間を計った通し解きと弱い科目の見直しに使う

試験日程や受験料は変わることがあるので、最新は安全衛生技術試験協会の衛生管理者のご紹介ページで確かめてみてください。

まずはテキストを手に取って、1周目を止まらずに読み始めてみましょう。

第二種衛生管理者ドットコム

第二種衛生管理者ドットコム 編集部

第二種衛生管理者の試験の仕組み、受験資格と申込、合格率と科目別の対策、過去問や講座を使った勉強法、合格後の免許申請までを、はじめて受験する人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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