当サイトの記事は編集部が安全衛生技術試験協会・厚生労働省などの公的機関の公開情報を調べて独自に執筆しています。試験の日程・受験料・法令は改正・変更されることがあるため、最新の情報は安全衛生技術試験協会のサイトなどで確認してください。
会社から「衛生管理者の試験を受けてほしい」と頼まれたものの、どんな試験なのか見当もつかない。そんな方も多いはずです。
結論から言うと、第二種衛生管理者試験は「3科目×10問・3時間・五肢択一のマークシート」という、形のはっきりした国家試験です。
この記事を読むと、試験内容の全体像と、科目ごとの足切りがある合格の仕組み、当日までにやることが分かります。
第二種衛生管理者試験とは?まずは数字で全体をつかむ
第二種衛生管理者試験は、関係法令・労働衛生・労働生理の3科目を10問ずつ、合計30問を3時間で解く試験です。答えは5つの選択肢から1つを選ぶ形で、マークシートで答えます。
『国家試験って聞くと、なんだか身構えてしまう』という方もいますよね。
まずは試験の形を、数字だけで1枚の表にしてみました。これを頭に入れておくと、勉強の計画も立てやすくなります。
| 項目 | 第二種衛生管理者試験の内容 |
|---|---|
| 科目 | 関係法令・労働衛生・労働生理の3科目 |
| 問題数 | 各科目10問、合計30問 |
| 配点 | 各科目100点、合計300点 |
| 試験時間 | 13:30〜16:30の3時間 |
| 出題形式 | 五肢択一式(正答は1問につき1つ) |
| 解答方法 | マークシート |
| 合格基準 | 科目ごとに40%以上、かつ合計60%以上 |
| 試験手数料 | 8,800円 |
| 実施回数 | 全国のセンターで毎月実施 |
労働生理の科目免除を受ける人は、13:30〜15:45の2時間15分で、問1〜問20を解く形になります。科目免除は限られた人向けなので、多くの方は3時間・30問と考えておけば大丈夫です。
第一種の試験とはどう違う?
『第一種と第二種、試験の中身はどれくらい違うの?』と気になる方もいますよね。試験時間はどちらも3時間ですが、問題数と範囲が違います。
| 項目 | 第二種 | 第一種 |
|---|---|---|
| 問題数 | 30問 | 44問 |
| 有害業務の範囲 | 出ない | 関係法令・労働衛生で出る |
| 労働生理 | 10問 | 10問 |
| 試験時間 | 3時間 | 3時間 |
第一種は、有害業務に係る問題が関係法令と労働衛生でそれぞれ10問ずつ加わります。そのぶん、第二種は範囲が絞られている試験なんです。
第二種の免許を持つ人は、あとから「特例第一種」として、有害業務の部分だけを受けて第一種を目指すこともできます。特例第一種は労働衛生と関係法令の有害業務に限る範囲が10問ずつで、試験時間は2時間です。
誰が実施している試験?
この試験は、厚生労働大臣の指定を受けた公益財団法人安全衛生技術試験協会が、国に代わって行う国家試験です。根拠になっている法律は労働安全衛生法です。
つまり第二種衛生管理者の資格試験は、民間の検定ではなく国家資格の試験なんです。合格したあとに免許を申請して、はじめて衛生管理者になれる資格だと覚えておきましょう。
第二種で衛生管理者になれる職場
常時50人以上の労働者を使う事業場では、衛生管理者を選任しなければいけません。第二種の免許で衛生管理者になれるのは、有害業務と関連の少ない業種の事業場だけです。
| 区分 | 業種の例 |
|---|---|
| 第二種で選任できる | 情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など |
| 第一種が必要 | 農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業 |
自分の職場が第二種で足りるかどうかは、受験前に確かめておきたいところです。業種の見分け方は第一種と第二種の違いで詳しく紹介しています。
試験内容は3科目:それぞれ何が問われる?
第二種の関係法令と労働衛生は「有害業務に係るものを除く」範囲から出ます。工場の有害物質のような話は第一種の範囲なので、第二種では事務所などの一般的な職場をイメージして勉強すると入りやすいです。
『科目名を聞いても、中身がまったく想像できない』という声はよく聞きます。
ここでは、協会が公表している令和8年10月掲載の第二種の試験問題から、どんなテーマが出ているかを科目ごとに並べてみます。問題文そのものではなく、テーマの名前だけの紹介です。
| 科目 | 問題数 | 出題テーマの例 |
|---|---|---|
| 関係法令(有害業務に係るものを除く) | 10問 | 衛生管理体制、衛生委員会、衛生管理者の業務、定期健康診断、長時間労働者への面接指導、産業医、事務所の衛生基準、年次有給休暇の付与日数 |
| 労働衛生(有害業務に係るものを除く) | 10問 | 必要換気量、WBGT、受動喫煙防止ガイドライン、照明などの視環境、腰痛予防対策指針、一次救命処置、食中毒、健康診断の検査項目 |
| 労働生理 | 10問 | 消化器系、血液、肝臓、呼吸、体温調節、感覚器、代謝、抗体、血糖量の調節、疲労 |
公表試験問題で試験内容を確かめる
協会は、免許試験の公表試験問題を年2回、公表試験問題のページに掲載しています。無料で見られるので、試験内容を知るにはいちばん確かな材料です。
ただ、正答には「○」が付いているだけで、解説はありません。また、掲載された時点の法令に合っているとは限らない、という注意書きもあります。
まずは1回分をざっと眺めて、問題の長さや言い回しの雰囲気をつかむところから始めてみてください。
関係法令は「会社のルール」の科目
関係法令は、労働安全衛生法や労働基準法などから、職場で守るべきルールが問われる科目です。衛生管理者を何人置くか、衛生委員会をどう開くか、といった内容が中心になります。
実は、総務や人事の仕事をしている方には、なじみのある言葉が多い科目なんです。例えば「健康診断の結果をどう扱うか」は、ふだんの業務とそのままつながります。
業種の見分けも出ます。燃料小売業や通信業の事業場で、第二種から衛生管理者を選べるかが問われた回もありました。
労働衛生は「職場の環境と健康管理」の科目
労働衛生は、換気や照明、温度といった職場の環境と、健康管理の進め方が問われる科目です。数字を使う計算の問題が出ることもあります。
ただ、計算といっても四則計算ができる電卓を使えます。『計算は苦手…』という方も、出題の型に慣れれば落ち着いて解けるようになりますよ。
労働生理は「体の仕組み」の科目
労働生理は、人の体の仕組みについての科目です。医学の専門知識を深く問うというより、基本的な働きを正しく覚えているかが問われます。
文系の方がいちばん身構えやすい科目かもしれませんね。科目ごとの勉強の重みづけは科目別の要点で紹介しているので、あわせて読んでみてください。

合格の仕組み:40%と60%の両方が要る
合格するには、3科目それぞれで40%以上、かつ3科目の合計で60%以上が必要です。合計が足りていても、1科目でも40%に届かなければ不合格になります。
ここが大事なところです。第二種衛生管理者試験は、合計点だけで合否が決まる試験ではありません。
第二種は各科目10問・100点なので、1問10点と考えると分かりやすいです。目安は「各科目4問以上、かつ30問中18問以上の正解」になります。
得点の例で見てみる
『合計で6割取れていれば、受かるんじゃないの?』と思うかもしれませんね。実際の得点パターンで比べてみましょう。
| パターン | 関係法令 | 労働衛生 | 労働生理 | 合計 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 6問 | 6問 | 6問 | 18問 | 合格(どの科目も4問以上・合計18問) |
| B | 9問 | 8問 | 3問 | 20問 | 不合格(労働生理が4問未満) |
| C | 5問 | 5問 | 7問 | 17問 | 不合格(合計が18問未満) |
| D | 4問 | 7問 | 7問 | 18問 | 合格(ぎりぎりで両方の条件を満たす) |
パターンBは合計20問で、Aより多く正解しています。それでも、労働生理が3問だったために不合格になるんです。
得意な科目で点を稼げばいいと考えて、苦手な科目を後回しにしてしまうこと。苦手な科目が4問に届かないと、ほかが満点でも合格できません。
合格率はどれくらい?
協会の公表では、令和7年度の第二種の合格率は48.7%でした(受験者40,653人・合格者19,796人)。令和6年度の第二種の合格率は49.8%です。
直近2年度はおよそ2人に1人が合格している試験で、準備をした人がきちんと受かる試験だといえます。年度ごとの結果は合格率と合格基準で詳しく紹介しています。
目標は何問に置けばいい?
合格に必要なのは30問中18問ですが、ぎりぎりを狙うと本番で少しつまずいただけで届かなくなります。
例えば、練習の段階では各科目で7問前後を安定して取れるようにしておくと、苦手な問題が続いても4問の足切りを割りにくくなります。これは編集部が考えた目安の置き方で、公式の基準ではありません。
- 3科目とも4問を下回る回がないかを確かめる
- 合計が18問に届かない回が続いていないかを確かめる
- いちばん点が低い科目はどれかを書き出す
結果はどうやって届く?
合格した場合は「免許試験合格通知書」、それ以外の場合は「免許試験結果通知書」が届きます。電話で結果を問い合わせることはできません。
結果はセンターのホームページにも載りますが、あくまで補助的な方法です。通知書が届くのを待ちましょう。
試験当日の流れと持ち物
試験開始から1時間は退室できません。試験問題は持ち帰れないので、自己採点したい人は覚えておける範囲でメモを残す形になります。
『当日になって、何か忘れたらどうしよう』と不安になりますよね。持ち物と決まりごとを先に確認しておけば、当日は試験だけに集中できます。
- 受験票を用意する
- HBかBの鉛筆、またはシャープペンシルを用意する
- 消しゴムを用意する
- 四則計算などの機能だけの電卓を用意する
- 時間を確かめられるものを用意する(使えるものは受験票と注意事項で確認)
電卓は「使えるもの」と「使えないもの」がある
電卓は、四則計算など決められた機能だけのものなら使えます。関数電卓や、メモ機能の付いた電卓、スマートフォンに入っている電卓は使えません。
ふだん使っている電卓が使えるかどうか、試験の前に確かめておきましょう。
| 電卓の種類 | 使えるか |
|---|---|
| 四則計算など決められた機能だけの電卓 | 使える |
| 関数電卓 | 使えない |
| メモ機能付きの電卓 | 使えない |
| スマートフォンの電卓 | 使えない |
試験会場はどこ?
試験は、全国の安全衛生技術センターと試験場で行われます。会場は次のとおりです。
- 北海道(恵庭市)
- 東北(岩沼市)
- 関東(千葉県市原市)と、関東センター東京試験場(東京都港区)
- 中部(東海市)
- 近畿(加古川市)と、近畿センター大阪試験場(大阪市)
- 中国四国(福山市)
- 九州(久留米市)
このほか、各センターが所在地以外の場所で行う「出張特別試験」もあります。出張特別試験は受付期間が通常と違うので、受ける場合は各センターの案内を確かめておきましょう。
試験中の決まりごと
答えはマークシートに書きます。1問につき正答は1つなので、2つ塗ってしまわないように気をつけましょう。
試験開始後1時間は退室できず、試験問題も持ち帰れません。細かい注意事項は協会の受験の注意事項にまとまっているので、受験票が届いたら一度目を通しておくと安心です。
初めて受ける人が当日までにやること
受験資格の確認、試験日を決める、申し込む、勉強する、当日を迎える。この流れを最初に頭に入れておくと、途中で手が止まりにくくなります。
例えば、従業員が60人を超えて、総務の自分が選任されることになった場合を考えてみましょう。
「いつまでに取ればいいですか」「選任の期限から逆算して考えましょう」という会話が、社内で交わされるはずです。そこから逆算して、やることを並べてみます。
- 受験資格があるかを確かめる(学歴と労働衛生の実務経験の年数)
- 受験するセンターと試験日を決める
- 事業者証明書などの書類をそろえて、受験申請をする
- 試験日までの勉強計画を立てて、過去問を中心に進める
- 受験票と持ち物を確認して、当日を迎える

それぞれのステップで読むページ
各ステップの詳しいやり方は、次の記事で紹介しています。
- 受験資格を確かめる時は、受験資格と実務経験の数え方
- 試験日を決める時は、試験日と東京で受ける方法
- 申し込む時は、受験申請の流れと受験料
- 勉強を始める時は、勉強方法の手順
会社から頼まれた時に確かめておきたいこと
会社から受験を頼まれた方は、勉強を始める前に、社内で次の点を確かめておくと進めやすくなります。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 職場の業種は第二種で足りるか | 第一種が必要な業種なら、受ける試験が変わるため |
| 事業者証明書を誰に書いてもらうか | 受験申請に添付する書類なので、早めに頼んでおくため |
| 受験料や交通費を会社が出すか | 申請の時に誰が払うかで手続きが変わるため |
| いつまでに選任したいか | 試験日と申請の締切から逆算するため |
選任は、選任すべき理由が発生した日から14日以内と決まっています。試験に合格して免許が届くまでには時間がかかるので、社内のスケジュールは担当の方と相談しておきましょう。
受付は試験日の14日前まで
オンライン申請の受付は、試験日の2か月前から14日前までです。定員に達すると、受付期間中でも締め切られます。
『まだ2週間あるから大丈夫』と思っていると、希望の日が埋まっていることも。試験日は早めに決めておきましょう。
独学でいくか、講座を使うか
勉強の進め方は、大きく分けて独学と講座の2つです。第二種は独学で受ける人も多い資格なので、テキストと過去問で進めるのも十分に選択肢になります。
一方で、仕事が忙しくて計画どおりに進める自信がない方や、労働生理のような初めての分野を誰かに説明してほしい方には、講座が合うこともあります。どちらが自分に合うか、一度比べてみるのがおすすめです。
第二種衛生管理者ドットコム
講座を使って効率よく合格を目指したい方へ
第二種衛生管理者試験は、科目ごとに40%以上・合計60%以上が合格の条件です。法令の数字や人体の仕組みでつまずく人も少なくありません。独学で進めるか、通信講座や講習会で質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。
無料第二種衛生管理者の講座の選び方を見る試験の日程・受験料は安全衛生技術試験協会の案内で最新情報を確認してください。
よくある相談:試験についての悩み
よく見かける相談の内容を要約して、編集部が答えています。特定の人の相談ではありません。
過去問を何回も解いたのに、本番では初めて見る問題が多かった
過去問を繰り返して高得点を取れるようになったのに、本番では見たことのない問題が多くて手応えがなかった、という相談はよくあります。
実は、過去問と同じ問題がそのまま出るとは限りません。答えの番号を覚えるのではなく、「なぜその選択肢が正しいのか」を説明できるように解いておくと、初めて見る問題にも対応しやすくなります。
公表試験問題には解説が付いていないので、テキストで理由を確かめながら進めてみてください。
何回受けても落ちてしまう
何度受けても合格できず、どう勉強すればいいか分からない、という相談もあります。
まずは、前回の結果通知書で自分の弱い科目を確かめてみましょう。
「合計は足りていたはずなのに」「科目ごとの点を見ると、1科目だけ届いていなかった」。こうした気づきから、勉強の重点が見えてくることも。合計点は足りていたのに1科目だけ4割に届かなかった、というケースは少なくありません。
その場合は、苦手な科目だけに絞って解き直すと、効率よく点を伸ばせます。勉強の進め方を見直したい方は、勉強方法の手順も参考にしてみてください。
2回目の申請はオンラインでどうすればいい?
2回目の受験をオンラインで申請したいが、書類をどう送ればいいか分からない、という相談も見かけます。
協会の案内では、同じ種類の免許試験を再受験する人は「オンライン完結」で申請できるとされています。手順の細かいところは、協会のオンライン申請のページで最新の案内を確かめてみてください。
よくある質問
第二種衛生管理者試験の内容は、どんな科目ですか?
関係法令、労働衛生、労働生理の3科目です。関係法令と労働衛生は、有害業務に係るものを除いた範囲から出ます。各科目10問の合計30問です。
何問正解すれば合格できますか?
各科目で40%以上、かつ合計で60%以上が合格基準です。第二種は各科目10問なので、各科目4問以上かつ合計18問以上の正解が目安です。
試験は年に何回ありますか?
全国のセンターで毎月実施されています。センターごとに日程が違うので、協会の試験日のページで確かめてみてください。
試験問題は持ち帰れますか?
持ち帰れません。過去の問題は、協会が年2回掲載している公表試験問題で確かめられます。
受験料はいくらですか?
試験手数料は8,800円です。金額や日程は変わることがあるので、最新は安全衛生技術試験協会の案内で確認してください。
まとめ
- 第二種衛生管理者試験は3科目×10問、合計30問を3時間で解く五肢択一のマークシート試験
- 合格基準は科目ごとに40%以上、かつ合計60%以上。1科目でも4問未満だと不合格
- 令和7年度の第二種の合格率は48.7%、令和6年度は49.8%
- 電卓は四則計算など決められた機能だけのものが使える
- 受験資格の確認、試験日の決定、申請、勉強、当日の順に進める





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